はじめてのギター道具帖

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チューニングしても、すぐ音がずれる時に見直す5つ(アコギ)

書いた人:こばと

ちゃんと合わせたのに、1曲弾いたらもう音がずれている。何回合わせても、また戻ってしまう。

ずれる理由は、1つではありません。でも、「いつ」「どっちへ」ずれたかを見れば、だいたい見分けがつきます。アコギの話です。エレキギターやクラシックギターは、つくりがちがうので扱いません。

同じことで困っている人は、たくさんいる

Yahoo!知恵袋で「ギター チューニング すぐ狂う」と調べると、780件をこえる質問が出てきます(2026年10月に見た時。エレキギターの質問もまざります)。2026年6月にも、「弦を替えたら、合わせてもすぐ狂う」という質問がありました。

「弦 張り替え チューニング 狂う」でも350件をこえる質問があります。アコギだけにしぼった「アコギ チューニング すぐずれる」でも、60件ほど。2026年に入ってからも、新しい質問が出ています。

ギターがこわれた、とあわてなくて大丈夫。先に、ずれ方を見ます。

まず、ずれ方を見る(1曲ぶんでできる)

  1. チューナーで、6本ともふつうに合わせる。
  2. 1曲弾く。いつもの練習の曲でかまいません
  3. もう一度、6本をチューナーで見る。ずれた弦と、下がったか・上がったかを紙にメモします

メモができたら、下の表で当てはまる行を1つ選びます。

見分ける表:どんな時にずれる?

当てはまる行が2つあることもあります。その時は、上の行から順に。

見直す所1:張り替えたばかり

新しい弦は、張ってしばらくは伸びます。だから、合わせても下がる。楽器屋さんの記事でも、新しい弦は落ち着くまで音が安定しにくい、と説明されています。

故障ではありません。早く落ち着かせるやり方は、「弦の替え時と、張り替えのしかた(アコギ)」の「張ったばかりの弦がすぐずれる時」に書きました。

見直す所2:巻き方と、弦の乗り方

張って何日もたつのに、まだずれる。そんな時は、張り方を見直します。

お店の人の説明では、ずれる理由として、ペグ(ヘッドのつまみ)に弦がうまく巻けていないことや、弦がブリッジやナットにきちんと乗っていないことが挙げられています。ブリッジはボディ側で弦を留めている所、ナットはヘッドの近くで弦を乗せている細い部品です。

  1. ペグに巻いた弦を見る。巻きが少なすぎたり、重なってぐちゃっとしていたりしないか
  2. ボディ側のブリッジピンを見る。浮いていたら、軽く押しこみます。ギュウギュウ押さなくて大丈夫。張り直す時は、弦をヘッドのほうへ引っぱって、中で玉が「コツン」と引っかかるのをたしかめてから押しこみます

どちらかがあやしければ、その1本だけ張り直します。巻く長さとピンの押さえ方は、「張り替えのしかた」の手順4・5にあります。

見直す所3:弦が古い

弦は、古くなってもチューニングが安定しなくなります。さびている、色が変わった、つやが無い。これも替え時のサインです。

どれくらいで替えるか。楽器屋さんの記事では、ふつうの弦で2週間〜1か月、コーティング弦(表面に薄い膜をかけた、さびにくい弦)で3か月前後が目安です。手汗の量や弾く時間で変わるので、目安として見てください。

張り替える前に1本切れてしまったら、「弦が切れた! はじめての人が、その日にやること」へどうぞ。

わたしが使っているのは、エリクサー(Elixir)のアコースティック弦「カスタムライト」です。わたしは手汗が多いほうなので、さびにくいコーティング弦にしています。カスタムライトにしたのは、わたしのアコギとの相性がよかったから。

替える時は、今張ってある弦と同じ種類・同じ太さにすると迷いません。太さの選び方は「指が痛い時は弦を見直す」にあります。

見直す所4:カポを付けた時、部屋が変わった時

カポを付けると、音が少し上がることがあります。カポが弦を強く押さえこむからです。特に太い弦で起きやすいそうです。

  1. カポは、フレット(金属の棒)のすぐ手前に、まっすぐ付ける。
  2. 付けたら、もう一度チューナーで見る。

付け方は「カポの使い方」に、カポを付けたままチューナーで見た時の画面の読み方は「Fが押さえられない時は、カポで「Fのない形」にして弾こう」の後半にまとめています。付けたあとに音が上がる時の合わせ直しは「カポを付けると音がずれる時は?」にくわしく書きました。

もう1つは、部屋です。部屋の温度が変わると、弦がゆるんだりしまったりして、音も少し動きます。暑いと下がりやすく、寒いと上がりやすい。寒い部屋から暖かい部屋へ移った時や、暖房を入れた時は、弾く前に、もう一度合わせます。ギターの木は湿気でもふくらんだり縮んだりするので、冬の乾燥の守り方は「アコギを乾燥から守る、湿度のはなし」に書きました。

見直す所5:合わせ方のくせ

合わせた直後から、なんだか変。それは、合わせ方のくせかもしれません。

  1. 「下から上げて」止める。高すぎた時は、一度少し下げてから、上げながらまん中で止めます
  2. 最後に、もう一度6弦から全部見る。1本合わせると、ほかの弦が少し動くことがあります

くわしくは「クリップチューナーでのチューニングのしかた」にあります。

わたしが使っているのは、ダダリオ(D'Addario)のクリップ式チューナー「Eclipse(PW-CT-17BK)」です。決め手は2つ。暗い所でも画面が光って見やすいことと、ヘッドに付けっぱなしにできることです。

ヘッドに付けたままにできるチューナーなら、最初の「1曲弾いて、もう一度見る」も、はさみ直さずにそのまま見られます。

それでも直らない時は、楽器屋さんへ

5つを見直しても、まだずれる。そんな時は、自分でいじらずに楽器屋さんに見てもらいます。

先のお店の説明では、ナットの溝で弦が引っかかることも、ずれる理由に挙げられています。これは自分では直しにくい所です。いっぽうで、ペグがよほど悪くなければ、弾いている間にペグのせいでずれることは少ない、とも書かれています。部品を買って替える前に、まずお店で相談してみてください。

まとめ

  1. 張り替えたばかりなら、新しい弦が伸びているだけ。何度か合わせ直す
  2. 何日たってもずれるなら巻き方、長く張ったままなら弦の古さを見る
  3. カポを付けた時・部屋が変わった時は合わせ直す。合わせる時は「下から上げて」止める

次に弾く時に、試してみてください。合わせて、1曲弾いて、もう一度チューナーで6本を見る。ずれた弦と、下がったか上がったかをメモしてください。メモがあれば、表のどの行かが分かります。

合わせ方は「クリップチューナーでのチューニングのしかた」に、張り替えは「弦の替え時と、張り替えのしかた(アコギ)」にまとめています。